私の母は、若いころからバスガイドをしています。
当時は、会社に所属し、添乗をしていたようです。
ですが、年齢が上がってからは、ガイドクラブというところに所属し、依頼の都度、添乗していました。
バスガイドの派遣会社のようなシステムなのかな、と思います。
現在では、人数と地方と目的(社員旅行とか)を注文するだけで、すべての手配ができる立場になっています。
バスの手配やホテルの予約、めぐる観光地の設定、当日の運営(添乗)、案内(ガイド)まで、すべてです。
さらに、1泊2日でガイドしたお客様は、帰るまでに名前と顔を覚えるそうです。
40名ほど乗車していても、必ず覚えるとのこと。
バスの座席表の名前に、特徴をどんどん書き込み、ちょこちょこ名前を呼びかけながら覚えてしまうとか。
そして、帰りのごあいさつでみなさんがバスを降車する際には、名前を呼びながら挨拶をするそうです。
同じガイドクラブに所属していたガイド仲間さんから聞かされました。
こんなことできるガイドはいない、と。
母はバスガイドとしてのプロフェッショナルだったんだな、と感じました。
案内する土地の資料も、決して見ながら説明せず、ちゃんと暗記してから添乗する、とのことでした。
(近頃のガイドさんは、読みながらやっていると聞きます)
彼女の仕事にかけるプライドと、そのための努力に感心しました。
そして、そのプライドと努力なくしては、プロフェッショナルになり得ないとも。
プロフェッショナルと聞くと、専門家であるとか職人であるとか、そんなことが思い浮かびます。
でも、どんな仕事にでもプロフェッショナルはいます。
思い返せば、私もパソコンインストラクターとして、経理事務として、プロフェッショナルを目指し仕事をしていました。
今も、キャリアコンサルタントとしてのプロフェッショナルを目指しています。
大切なのは、「ここまででいい」という到達点を自分で決めることなく、努力を積み上げていくことだと思います。
自分の知識や経験をおごることなく、でも、積み上げたことは自信とし、謙虚さを忘れず努力を惜しまない。
こんな土台や姿勢が、プロフェッショナルには必要だと思います。
私も目指そう。
そういえば…。
私も、4月に入校する新入生。
1学年に70名ほどいますが、かなり早い時期に名前と顔を覚えます。
人の名前と顔を覚えるのが得意だという自覚はありません。
特技だと思ったこともありません。
でも、学生対応をする中で、覚えることは努力してきました。
これも一つのプロフェッショナル(としての意識)かと思います。
自分の仕事に誇りとプライドを持てば、おのずとプロフェッショナルを目指す土壌作りはできているのかな、と感じました。
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