· 

試験のパターンを予想する是非

あと数日で、2級技能検定の試験日ですね。

午前中は学科試験、午後からは実技論述試験です。

 

受検票とともに、面接試験の事例も送られてきていることと思います。

 

今日は、この実技試験において「どんなパターンでくるのかを予想することの是非」を考えてみたいと思います。

 

私自身も、自分が受検生のころには、「どんな問題を話すのだろう。どんな状況におかれているのだろう。」と必死で考えてみました。

自分よりも前に受検した仲間には、「どうだった?」と聞きつつ、実際には、どんなパターンであったのかを聞きだそうとしていたような気がします。

また、論述試験でも、当時は過去問題がすべてダウンロードできましたので、第○回は学生、次は中年男性、その次は…なんてリストにして、では、次は何が来るのか、なんて考えていました。

 

学生時代から、「やまをはる」なんていうことも、されていた方はいらっしゃると思います。

でもそれって、効果的でしたか?

 

実際に、このキャリアコンサルティング技能検定に関わるようになってから、予想することの是非を考えるようになりました。

もちろん、良いこともたくさんあります。

ですが、デメリットもあるだろう、と思います。

 

よく言われるデメリットとして、そうであろうと思い込んでしまい、そのように誘導してしまった、という声を多く聞きます。

面接試験に多いデメリットですよね。

こういう設定だった、なんていう受検仲間の声を聞き、なるほどと練習をし、本番は違っていた…。

よくある話です。

あらかじめ設定や状況がわかっていたら、必ず合格するわけではないと思うのですが、みなさんはどう思われますか?

展開や方策を用意しておいた方が安心できる、という声もよく聞きます。

でも、その展開、その時に相談者さんがお話ししてくれたことや訴えられていたことと、合っていますか?

その悩みにその方策、適切ですか?

前向きな変化につながりそうですか?

 

実技面接というのは、ロールプレイである、という考えのもとで行っていると、こういった失敗やリスクがついて回るような気がします。

ある程度の設定や事例としての筋はあるものの、あの場あの時間というのは、受検者にとっては「ライブ」なのです。

であれば、お話の中から相談者さんを理解し、適切な展開が求められているわけですよね。

そのためにできる準備というのは、たくさんあるとは思いますが。

 

 

また、論述試験についても同じです。

もし準備をしておくのであれば、

  • 自己理解を支援するのには、どんな方法があるのかを洗い出しておく。
  • 仕事理解を支援するのには、どんな方法があるのかを洗い出しておく。
  • 自分以外の支援環境、サポート資源には何があるのか、洗い出しておく。
  • 選択(意思決定)をするにあたって、効果的な方法を学びなおしておく。
  • 自信がない、自己効力感が上がらない、という方への効果的な方法を学びなおしておく。

そんなことがあげられるでしょうか。

 

どんな事例がくるかは、わかりません。

ですが、キャリアコンサルタントとして学んできたこと、実務で身についてきたことを出題されています。

それをしっかり整理し、理解し、深めておくことが、最大限の準備であると考えます。

 

問題の予想にあれこれと悩むよりも、どんな事例がきても対応できる基礎力と応用力が重要ではないでしょうか。

 

 

あくまでも私の持論ではあるのですが。

特性をもった方への支援策、まったく知らない分野でお仕事をされているのであれば、知識や情報などは持っていたほうが安心かな、とは思いますよ。

学生は苦手、という方は、学生支援について勉強をしておく。

こういった単純なことでも、予想ではありませんが、スキルアップや自己研さんの一部ですよね。

 

前回、定年間際の比較的シニア層の方が出題されました。

今回も、こういった特性を持つ方の支援策。

みなさんは知識や情報を集めておられますか?

「知らない」ことは支援できません。

「知らない」ことがあるのは当たり前。

ですが、専門家として、知ろうとすることは重要です。