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論述の考え方 その3

論述の考え方として、設問の1・2を通して、「この事例は何を問題としてとりあげていくべきか」という部分を考えてみました。

キャリアコンサルティングを行うにあたって、「何を」という部分は外せません。

相談者の方が、「これをなんとかしたい」と思われてスタートする面談。

それに対して、「これを先になんとかしたほうが…」と、キャリアコンサルタントが感じ。

それをすり合わせて、「何に向かって」共同作業をしていくかを決める必要があるわけです。

その考え方について、記事を読まれて理解していただければいいなぁと思います。

 

さて今日は、その3です。

実際の共同作業をどう記述していくか、という方策の考え方です。

まず目標を設定するわけですが。

「何に向かって」というところが、キーになりますよね。

相談者さんは、どうなりたいのでしょうか。

そして、そのためには、何をすべきなのでしょうか。

目標と言うのは、中長期的に考えていくべきものと、短期的に考えるものとあります。

短期的なものがあると、少しずつステップを乗り越えていくことで、自己効力感もアップしていきます。

ですがその際、次の目標がなければ、何のためにこれを乗り越えるのか?という部分で、停滞してしまいます。

できれば、中長期の目標、それに向かってまずはコレという短期目標の、二段構えがいいのかな、と思います。

これは、実務でも同じだと思いますよ。

 

私自身は、日常は学生対応をしていますが、内定がゴールではありません。

どんな働き方をしたいのか、どんな社会人を目指しているのか。

採用試験の面接でも、3年後や5年後の姿を聞かれていますよね。

そこが、学生時代のまずは中長期目標としていきます。

それを叶えるために、まずしなければいけないことは何かな?というのが、就職活動中の目標になるわけです。

 

論述でも同じではないかと思います。

ただ、相談者の方と言うのは、目先の問題にとらわれていますので、中長期的な視点はなかなか持てなかったりするものです。

であれば、それが自分で見つけられるようになることも、いい目標ですよね。

いわゆる、キャリアビジョンと言うか。

実際には、時代の移り変わりや産業構造の変化など、先の読めないところも大きいかと思います。

なかなか、中長期のプランなどは、立てにくいのかな、とも思います。

私自身も、目標は動きながら考えるタイプです。

目先の課題に取り組んでいるうちに、次の目標が見えてくる、そんな感じでしょうか。

それはそれで構わないと思います。

できれば、次の目標を自律的に立てていける術を身につけてもらえれば、というところでしょう。

 

まずは、そういった視点から、この事例に合った目標を考えてみましょう。

二段構えでも構わないと思いますよ。

まずは~。最終的には~。という書き方だって、ダメではないと思います。

 

それに対し、実際には何をするのか、どんな共同作業をしていくのか、が方策になります。