ご相談にのっていて、「○○なってもらいたい」という思いや、それに付随する課題や問題点に気づいていくことがあります。
それは、相談者のため、という考えのもと、起きてくる感情や思考です。
安易に退職してしまうのはもったいない、とか。
ベンチャー企業など、これからどうなるかわからないのだから、辞めた方がいい、とか。
特に根拠はないように思いますが、それでも、目の前の相談者を思えばこそ、起きてくるわけです。
その思いは大切ですよね。
問題は、それは相談者が感じていること、考えていることと一致していますか?ということです。
ここが一致していなければ、どんなに良い提案やアドバイスであっても、相談者の心には浸みていかないだろうということです。
もし、キャリアコンサルタントの思いや考えをお伝えしたとしても、「でも…」という思いや考えがあれば、理解することは難しいかもしれません。
相談者には相談者なりの、理由や事情があるからです。
そこをすっ飛ばして、「だってこれがあなたのためなのだから」と考えてしまう。
なんでしょう。
親子関係に似ていますね。
せっかく、専門家としての思いや考えがあるのですから、それが伝わるといいなと思いますよ。
そのためには、「お互い様」と考えてみてはいかがでしょうか。
キャリアコンサルタントとして、この考えを相談者にわかってもらいたい、理解してもらいたい、と思うのであれば。
きっと相談者さんだって、この思いや考えを目の前のキャリアコンサルタントにわかってもらいたい、理解してもらいたい、と思っているのではないでしょうか。
それを、自分の考えだけをわかってもらいたいと思うのは、ちょっと傲慢な感じがしませんか?
わかってもらいたいのはお互い様。
であれば、歩み寄ってすり合わせをすることも、大切なことですよね。
キャリアコンサルティングは「共同作業」です。
そう考えれば、すり合わせすることも、面談の一部だと思いますよ。
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