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適性

現在の学生対応について書いてみます。

 

早いタイミングからずっと、真面目に就職活動に向き合っている学生がいます。

それでも、なかなか内定をもらえていません。

最初は数社、もともとやりたいと思っていたお仕事で活動をしていました。

ですが、「適性検査」で不合格になってしまうことが多く。

本人も、「適性がない」、つまりは、向いていないのではないか、と考え始めました。

私自身としては、コツコツ努力を積み上げていけるところや、几帳面で真面目な人柄は合うと思っていました。

それでも、文章を書くことが苦手で、少し論理的思考力に欠けるところがあり、そこは難しいのかもしれない…と考え始めてもいました。

 

本人としっかり話し合い、別の方向性で応募先企業を見つけていくことにしました。

すると…。

たまたまではあるのでしょうが、適性検査の結果をフィードバックしながらの面接、という企業での活動が2社、続きました。

そこでは、適性というよりも、性格検査に近く、どうも最初に応募していた職種に向いているという結果が出ているようでした。

結果的には、向いているであろう仕事ではない方向性での応募について、企業としては良い印象を持たなかったのか、2社とも不合格でした。

人柄はとても良いですし、努力家、真面目、几帳面というところを、評価はしてくださっていました。

なのに…。

 

本人としては、向いていないと思って方向転換したのに、なぜ?と、混乱をしてしまったようでした。

 

今回、私の知人が働いていることもあり、新卒応援ハローワークでの適職診断を受けるように案内しました。

そこではやはり、一度は諦めたお仕事が向いているという結果になり…。

 

ずっと就職活動で苦労していたことで、自己理解や仕事理解が深まった部分は多くありました。

今まで、その仕事だけで選んでいたけれど、業務内容を吟味し、どれだけ興味関心が高い仕事をされている企業なのかをしっかり見ることもできるようになってきました。

 

そこで、改めて、もう一度その職種でチャレンジしてみたい、という気持ちが沸き上がってきました。

 

今は一緒に企業調査をし、応募先を決めようという段階です。

もうすでに11月でもあり、選択肢はかなり狭くなっています。

それでも、後悔のない就職活動をテーマに掲げ、一緒に頑張っていこう!と決めました。

 

私のことをとても信頼してくれている学生です。

それでも、あえて新卒応援ハローワークへの訪問を促したことで、自分の気持ちに気が付くことができました。

また、私の古い知人でもある、その相談員であれば大丈夫、と思ってもらえたことも大きかったと思います。

私以外の人と話すことで、気分転換にもなっているようです。

 

自分だけが、相手を救えるわけではない。

私一人で解決できるとは限らない。

私のネットワークを活用し、学生の環境を広げていくことの大切さを、今まさに実感しています。

 

独りよがりではないキャリアコンサルタントでいることが、とても重要である、と改めてわかった経験でした。

そして、相手を信じて待つことも、大切であると感じました。