キャリアコンサルティングを実施するとき、相談者の方が「何に悩んでいるのか」ということがわからなければ、何もお役に立つことはできないと思います。
もちろん、需給調整機関窓口にいらっしゃる方の中には、「来る人はいつも同じようなことで悩んでいる」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
それは確かにそうかも知れません。
ですが、やはり、一人一人、状況が違います。
状況が違えば、悩み事は人それぞれになりますよね。
また、状況が同じであっても、人によって捉え方が違いますので、悩みも変わってくるでしょう。
『仕事を続けていく自信がなくなった』
という相談者の方に対して、何を聴くことが「何を悩んでいるのか」を理解することにつながるのでしょうか。
自信がなくなった、ということについて、もう少し詳しく話していただくことで、理解できるかもしれません。
また、どんなお仕事をしていうのか、ということを知ることも必要でしょう。
さらに、続けていく、とはどういうことなのか、も知りたいポイントです。
こう考え見ると、相談者の方の発言には、いくつもの角度から理解していくための見方がありそうですよね。
様々な状況の中、いろいろな思いが胸をよぎり、さらに頭の中にはいくつかの考えが浮かび、それによって、何をしているのか、また何ができていないのか、何をしてしまっているのか…。
状況があり、さらには感情や思考、行動が起きています。
私たちはそれを話してもらえるように「促していく」ことが、関わりとして求められています。
その促しが傾聴です。
何を悩んでいるのか。
わかってあげるために傾聴している。
そんな当たり前のことが土台として持てているのか。
そこも、意識してみるとよいのではないでしょうか。
傾聴のための傾聴、ではなく。
何を悩んでいるのか、わかってあげるための傾聴です。
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